奥歯だけでなく、前歯までも欠けていました。何とか所謂「差し歯」のようなもので治療したのですが、ある時その歯の根元が腫れ上がり痛みました。歯科医に行った結果、「歯根破折」と診断されました。前歯を取り戻す為には、インプラントしかない、というようなことを言われました。少々高い出費になりましたが、当時就職活動を控えていましたので、前歯が無いまま面接など受けられないと思い、治療を決断しました。
悪い歯は1本だけだったのですが、ほかの歯も歯根破折になってしまうかもしれない、今のうちに一緒にインプラントにしたほうが安いし手間もかからないよ、と言われ、合計3本の歯をインプラントにすることにしました。術後、私の前歯はきれいに生まれ変わりました。これでまた、堂々と笑うことができる、と喜びました。
しかし、なかなか麻酔が取れないのです。インプラントは部分麻酔で行うのですが、上の前歯の周辺、特に上唇のあたりの感覚が中々戻りません。一晩経てば治るかと思いましたが、翌朝になっても治りませんでした。
少し心配になり、施術してくれた歯科医にいったところ、どうやら知覚神経を切断してしまったようでした。その場で医療事故だと認め、治療費は返還してもらえましたし、慰謝料として少しの金額をお支払いいただけました。いわゆる口止め料のようなものだと受け取りましたが…。
幸い、上唇の麻痺ですので、熱いものを飲んだりするときにも支障はありません。しかし、少々喋りにくいですし、なにより違和感が気持ち悪いです。軽い気持ちでインプラントなんてするんじゃなかった、と今は後悔でいっぱいです。
DATE:2016/11/4